なぜここに地下街!?愛知県の名鉄蒲郡駅にある「蒲郡北駅前地下街」に潜入!

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蒲郡といえば、竹島、温泉、ラグーナ蒲郡など観光地が豊富で知られる街。人口8万人ほどで、愛知県の中でも比較的小規模な都市です。そんな静かな街に、ひっそりと存在する「蒲郡北駅前地下街」を発見しました!その場所は、一見普通の街並みの中に突如として現れる異空間。

この場所に久々に訪れたら、なーんにも変わっていなかったので記事にしようと思いました。

蒲郡に地下街!?なんでこんなところに?

「地下街」と聞くと、名古屋や東京のような大都市を思い浮かべる人も多いはず。でも、まさかこんな規模の街に、しかも日本一短い地下街があるなんて…。私がこの場所を発見したのは2018年頃のこと。蒲郡市には廃墟やバブル時代の遺産が点在しており、それを探索するために名古屋から通っていた時期がありました。その時に偶然出会ったのがこの地下街です。

「地下街」という名称の場所は他にもあります。例えば瀬戸市の「宮前地下街」など。しかし、それらは地上にある商店街に「地下街」という名前がついているだけ。ですが、この「蒲郡北駅前地下街」は本当に地下にある、本物の地下街なんです。

日本一短い地下街、その歴史は…

Wikipediaによれば、なんとこの地下街は日本一短い地下街で、1967年に完成したそうです。1969年に開業した名古屋のサカエチカよりも2年早く、もう半世紀も前のものです!その歴史を知ると、ただの地下道が一気に昭和の時代を感じさせる「レトロな名所」に見えてきます。

元々、蒲郡北駅前地下街は、かつて南北をつなぐ通路としての役割を果たしていたみたいですが、2008年の駅の高架化により現在はその一部が閉鎖され、飲食店街としてひっそりと生き続けています​

蒲郡北駅前地下街の現状

この地下街、歩いてみるとわずか27歩。20秒もあれば端から端まで行けてしまうほど小規模。しかし、その空間には昭和のレトロな雰囲気が漂い、現在も居酒屋や焼鳥店などがひっそりと営業しています。昼間はひんやりと静まり返っていて、人通りもなく、まるで時が止まったかのような雰囲気。廃墟のような退廃的な感覚さえ覚えますが、夜になると様相は一変。常連客たちが集い、居酒屋の暖簾が揺れるなか、ノスタルジックな活気が戻ってきます。

特に常連客に愛されている飲食店が多く、温かい人情味あふれるコミュニティがこの地下街の魅力のひとつです。中には50年以上も営業を続けているお店もあり、その歴史とともに歩んできた人々の姿が浮かんできます。

地方の古い地下街がシャッター街かせず、ここまで完全な状態で残っているのが感動物です。

ぜひ夜に訪れてみて!

日中は静寂に包まれるこの地下街ですが、実は夜にこそ訪れるべき場所。夕方になると、昭和感あふれる居酒屋が次々とオープンし、ディープな蒲郡の夜を体験することができます。狭い地下空間に漂うレトロな香り、常連たちの賑わい、そして昔ながらの手作り料理。ぜひ、あなたもこの独特な地下街に足を運び、昭和の雰囲気を体感してみてください。

駅前地下街の場所

見出しにするまでもないと思いますが、一応。

蒲郡北駅前地下街は名鉄蒲郡駅の北側にあります。出入口は合計4箇所あるので、都合の良いところから入りましょう笑

地下街の様子

ビルが壊されたり、開発されたりする中、残り続けるダンジョンへの入口。

これは・・・ガチダンジョン・・・

古めかしいタイル張りの通路、地面にはシミやガムの跡で風合いが完成されていました。

この換気扇の風合いやばすぎる

ここが地下街のメインストリート。

かなり短いですが、ひしめき合っていていい感じ。また場所の雰囲気も相まってかなりノスタルジックです。

もちろん場所の匂いも、古い施設独特なホコリっぽい匂い(伝わるかな)

1967年からかわってなさそうな消火栓やブレーカー周り。貴重です。

貴重といえば、激渋な冷蔵庫がありました。流石にもう使われていませんが、実に場所に馴染んでいて、この場所の長老たる存在感をはなっていました。ドリンクボックス250について情報が少なく調べきれませんでした。HI-C自体は1973年ごろからあるので、おそらくそれくらいの時期のものでしょう。

毎回行くのは日中なのですが、今度は夜に来て実際に店に入ってみようと計画中です。その際はまた記事にするのでお付き合いください。

あれ?ここ以前は閉鎖されてなかったような??(カラーコーンで入れないようになってましたが)

中には剥がれたペンキフェチという方も存在するらしいです。そう、私もその一人です。

この地下街の見どころ。トイレイン・トイレ。

男女のトイレが共存するという、今となっては絶滅危惧種の作りをしています。1950~60年代の施設にたまーにりますね。どこだったかは忘れましたが、神奈川の方でも見たような。

駅前のビルが解体されて、その奥のビルもほぼ廃墟になっていました。このビルはおそらく地下街と同じくらいの年齢かそれより古そう。一回のフィリピンパブが1店舗だけ営業中。もしその1店舗も閉店したら手前のビルのように解体されてしまうでしょう。

終わりに

実は蒲郡は廃墟や、激渋レトロな物件がたくさんあります。でも今回蒲郡を改めて巡ってみて、その様子も変わりつつあると感じました。例えば新箱根のホテルがまた一つ廃墟化したり、竹島水族館横の売店が解体されたり、駅前のビルの解体、廃墟化だってそうです。色々と無くなってしまう前に今一度蒲郡に通っておこうと思いました。

レトロな空間に興味のある方、昭和のノスタルジーを感じたい方は、ぜひ今のうちに、蒲郡北駅前地下街を訪れてみてください!

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